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PDの基礎
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PDの基礎

1.PDの原理

PDでは腹膜を物質交換のための「半透膜」として用いる。

腹腔内水(透析液)入れる。すると腹膜を介して腹膜毛細血管内の血液と腹腔内の透析液との間で「拡散」によって物質交換が行われる。

腹腔内の透析液中の溶質濃度と、血漿内の溶質濃度が拡散によって濃度平衡に達するまでの時間は、溶質により異なる。 図1に溶質の分子量とその溶質除去特性を示す。分子量の小さな物質ほど短時間で濃度平衡に至るまでに長時間を要する。

すなわち、小分子量物質は短時間で除去できるが大分子量物質の除去には長時間を要すること
になる。

PDの原理 溶質と溶質除去特性

腹腔内にただの水をいれたのでは、必要な電解質などが血漿から溶出してしまうので、
腹腔内に入れる透析液には電解質や酸塩基平衡の緩衝剤が予めあるべき濃度で溶解されている。

透析液は蛋白を含まないため、膠質浸透圧が血漿よりも低い。 このため、電解質を溶解した
透析液を腹腔内に入れるだけでは浸透圧差で透析液は血管内に急速に吸収されてしまう。

そこで、PDに、用いられる透析液にはブドウ糖が高濃度(1.5%〜4.5%)で溶解されている。
ブドウ糖は膠質浸透圧を作ることはできないが晶質浸透圧を高めることができる。
このため、その浸透圧差により血管内から腹腔内へ水が移動する。
ただし、ブドウ糖は時間の経過とともに血管内に吸収されてしまう。 このため、除水できるのは透析液の腹腔内注入後からブドウ糖は吸収されてしまうまでの数時間に限られる。

浸透圧物質濃度と除水量との関係

この欠点を克服するため、ブドウ糖の
重合体であるイコデキストリンを
浸透圧物質として用いた透析液も近年
用いられるようになった。
イコデキストリンは分子量が大きく、
血管内に吸収されにくいので浸透圧差が
長時間によって保持され、
除水が長時間にわたって継続する。(図2)

2.腹膜透析のしくみ

シリコン製の柔らかいカテーテルを、腹壁を貫いてダグラス窩に留置する。 このカテーテルを
介して体外から腹腔内へ透析液を注入する。 そして、一定時間経過後に同じカテーテルを介して
透析液を体外へ排液する。
排液後、引き続いて新しい透析液を腹腔内に注入し一定時間留置する。これを繰り返すのが、
CAPDである。

3.PDの利点と欠点

1.医学的利点

  1. 残存腎機能が透析導入後も比較的長く保たれる。
  2. 体液の恒常性が保たれる。(血液透析のような周期的変動がない
  3. 治療に伴う急激な体内環境変動がないため、不均衡症候群が発生しない。
  4. カリウム摂取制限が緩和される。
  5. 体液量の周期的変動がないので血圧の変動が少なく心循環器系への負荷となることがある。

2.社会的な利点

  1. 自由度の高い生活が可能である。
  2. 社会復帰が血液透析よりも容易である。

3.欠点

  1. 腹膜炎などのPD特有の合併症がる。
  2. 蛋白質が透析液内に漏出するため、血液透析より多目の蛋白質を摂取する必要がある
  3. カテーテル感染予防のため入浴にやや不便さがある。
  4. 腹部膨満感がでる。
  5. 腹膜劣化のため長期継続が困難。